横浜の古い家・ボロ家は買取で売れる!解体せずに売る方法と費用

横浜の古い家・ボロ家は買取で売れる!解体せずに売る方法と費用

親から相続した横浜の実家が築40年を超え、雨漏りもしている。何年も誰も住んでおらず、「こんな家に買い手がつくのだろうか」「先に解体したほうがいいのか」と手が止まっている方は少なくありません。

結論から言うと、横浜の古い家は、解体も片付けもせずにそのまま不動産会社の買取に出すのがおすすめです。買取なら建物の傷みや残った家具ごと引き取ってもらえ、解体費用を先に払うリスクも、更地にして固定資産税が上がるリスクも避けられます。

この記事では、斜面地や狭い道路、再建築不可といった横浜ならではの売れにくい事情と、その家でも買取なら売れる理由を整理しました。解体した場合との手取りの比べ方、売るときの税金と控除、横浜市の補助制度や相談窓口、信頼できる買取業者の選び方まで順に説明します。

目次

横浜の古い家・ボロ家でも買取なら売れる

築年数が古く、傷みの目立つ家でも、不動産会社が直接買い取る「買取」なら売却できます。買取業者は建物ではなく、土地と立地の価値を見て価格をつけるからです。ここでは、どんな家が買取の対象になるのか、仲介では売れにくい家がなぜ買取なら売れるのか、横浜でどんな人が買取を選んでいるのかを説明します。

築40年以上・空き家・雨漏りがあっても買取の対象になる

築40年、50年を超える木造住宅、何年も空き家になっている家、雨漏りやシロアリ被害、床の傾きがある家も、買取では普通に査定の対象になります。

木造住宅は、築20年を過ぎると建物の評価がほとんど残らないのが一般的です。買取業者はそれを前提に、土地の価値から解体費やリフォーム費を差し引いて価格を出します。建物がボロボロでも「土地として使える」なら値段がつくのは、このためです。

買取の対象になりやすい家の例をあげます。

  • 築40年以上で、旧耐震基準(1981年5月以前の建築)の木造住宅
  • 何年も人が住んでおらず、庭木や雑草が伸び放題になっている空き家
  • 雨漏り、シロアリ、外壁のひび割れ、床や柱の傾きがある家
  • 家具や家電、仏壇などが残ったままの家
  • 再建築不可、借地、共有名義など、権利や法律の面で問題を抱えた家

傷みの程度は価格に影響しますが、「傷んでいるから査定を断られる」ことはほとんどありません。直してから売ろうとすると、修繕費が売値に上乗せできずに損をすることが多いので、今の状態のまま査定を受けるのが基本です。

仲介では売れにくい古い家が、買取だと売れる理由

仲介と買取では、家を買う相手が違います。仲介の買い手は、そこに住むために家を探している一般の人です。買取の買い手は、買った家を解体・リフォームしてから再販売する不動産会社です。

一般の買主は、住宅ローンを使って購入するのが普通です。ところが、再建築不可の家や傷みの激しい家は、金融機関の担保評価が低く、ローンが通りにくくなります。雨漏りや傾きがある家は、内覧の時点で敬遠されることも多く、売り出しても問い合わせが来ないまま何か月も過ぎてしまいます。

買取業者は、こうした事情を織り込んで仕入れる専門家です。

  • 自己資金で買うので、住宅ローンの審査に左右されない
  • 解体・リフォーム・造成のノウハウがあり、傷んだ家を再生して売れる
  • 再建築不可の土地を隣地と一緒に活用するなど、一般の人にはできない使い方ができる
  • プロ同士の取引なので、売主の契約不適合責任を免除する契約にできる

一般の人には「住めない家」でも、業者にとっては「仕入れ値が手ごろな土地」です。買い手の視点が変わることで、仲介では売れなかった家にも値段がつきます。

横浜で古い家の買取を選ぶ人が多いケース(相続した実家・長年住んでいない空き家・住み替え)

横浜で古い家の買取を選ぶ方には、いくつか共通する事情があります。

相続した実家を売るケースが最も多く見られます。相続人がそれぞれ別の場所に住んでいて、実家に戻る予定がない。遠方から片付けや管理に通うのが負担になっている。兄弟で現金で分けたいので、早く確実に売りたい。こうした事情には、買主を探す手間がなく、価格と時期がすぐに決まる買取が合っています。

長年住んでいない空き家も、買取向きです。親が施設に入って空き家になった家や、転勤で長く空けている家は、放置している間にも建物の傷みが進みます。固定資産税と管理の手間がかかり続けるので、早めに手放したほうが手元に残るお金が多くなることもあります。

住み替えで古い自宅を売るケースでは、新居の購入資金に充てるため、売れる時期と金額を確定させたい方が買取を選びます。売り出し中に内覧対応をしなくてよく、引き渡しの時期も調整しやすい点が好まれています。

【要追記】横浜市内で実際に買い取った古い家の事例(区・築年数・状態・買取までの期間)

横浜で古い家が売れにくくなる地域特有の事情

横浜の古い家が売れにくい原因は、建物の古さだけではありません。丘陵地が多い地形、戦前から続く旧市街地の狭い道、都市計画区域の2割強を占める市街化調整区域など、土地そのものに条件が付いているケースが多いのが横浜の特徴です。こうした事情は仲介では買い手を遠ざけますが、買取業者は織り込んだうえで価格を出せます。ご自宅に当てはまる事情がないか、照らし合わせながら読んでみてください。

斜面地・がけ地に建つ家が多い(擁壁や急傾斜地の問題)

横浜は坂の多い街です。中区・西区・南区・保土ケ谷区・磯子区などの丘陵地には、擁壁で土留めをした高台の家や、階段でしか行けない家が数多くあります。

横浜市内では、横浜市建築基準条例第3条で、高さ3mを超えるがけ(勾配30度超)の上や下に家を建てる場合、がけの高さの2倍以内の範囲では、安全な擁壁などを設けるよう定められています。いわゆる「がけ条例」です。古い大谷石積みの擁壁や、後から積み増した擁壁は現在の基準を満たしていないことが多く、建て替えのときに擁壁の造り直しが必要になる場合があります。擁壁工事は数百万円から、規模によっては1,000万円を超えることもあり、一般の買主が敬遠する一番の理由になっています。

土砂災害のリスクも価格に影響します。横浜市内では土砂災害警戒区域が2,374区域、そのうち建築に制限がかかる土砂災害特別警戒区域が2,057区域指定されています(2026年2月17日時点、横浜市公表)。特別警戒区域に入っていると、建て替え時に建物の構造を強くする必要があり、売却時には重要事項として説明されます。

ご自宅が該当するかは、横浜市の地図情報サービス「わいわい防災マップ」や「iマッピー」で確認できます。擁壁やがけの問題がある土地でも、造成や擁壁工事を手がける買取業者なら価格をつけられるので、仲介で断られた家ほど買取を検討する価値があります。

狭い道路に面していて、建て替えに制限がかかる

旧市街地や戦前からの住宅地には、幅4mに満たない細い道路に面した家が多くあります。

建築基準法では、建物を建てる土地は幅4m以上の道路に面している必要があります。幅4m未満でも、昔から家が建ち並んでいて行政が道路として指定した道(建築基準法第42条第2項の道路、いわゆる「2項道路」)なら建築できますが、建て替えのときに道路の中心線から2m下がった位置まで敷地を後退させなければなりません。これを「セットバック」といいます。

セットバックした部分は道路として扱われ、建物も塀も建てられません。敷地が狭い家ほど、建て替え後に建てられる家が小さくなり、その分だけ土地の評価が下がります。

横浜市は、幅4m未満の狭い道路のうち「整備促進路線」に指定した道路について拡幅整備を進めています。整備促進路線に面した敷地で建て替えをする場合、建築確認申請の30日前までに市との協議が必要です。後退部分の舗装費や塀・擁壁の撤去費の助成もありますが、手続きの手間は買主の負担になります。

こうした手間や制限を自分で調べて引き受けられる一般の買主は限られます。買取業者は道路の種類やセットバック後の面積を調べたうえで価格を出すので、売主が事前に調べておく必要はありません。

再建築不可の物件が旧市街地に多い

建築基準法第43条では、建物の敷地は道路に2m以上接していなければならないと定めています。この条件を満たさない土地は、今ある家を取り壊すと新しく家を建てられません。これが「再建築不可物件」です。

横浜では、次のような家が再建築不可になりやすい傾向があります。

  • 階段や細い通路の奥にあり、車の通れる道路に面していない家
  • 道路に面した部分(間口)が2m未満の旗竿地
  • 面している道が建築基準法上の道路に当たらない家(私道や通路など)

再建築不可の家は住宅ローンが使いにくく、一般の買主はほとんど付きません。仲介で売り出しても、何年も売れ残るケースが珍しくありません。

それでも、再建築不可の物件を専門に扱う買取業者なら値段をつけられます。リフォームして賃貸物件として運用したり、隣地の所有者に売って一体の土地にしたり、一般の人にはできない出口があるからです。建築基準法第43条第2項の許可を得て建築できる場合もあり、こうした判断も業者に任せられます。

市街化調整区域にある家は買い手が限られる

市街化調整区域は、市街地を広げないために、原則として建物を建てることを抑える区域です。横浜市では都市計画区域の22.6%にあたる約98.9㎢が市街化調整区域に指定されています(2024年度末時点、横浜市公表)。市の北部や西部、南部の郊外に多く、昔から住んでいる農家住宅や、区域指定の前に建てられた家が該当します。

市街化調整区域の家は、建て替えや用途変更に市の許可が必要です。許可を受けられる人や建物の用途が限られる場合もあり、買主の候補が大きく絞られます。金融機関の評価も低く、住宅ローンが通りにくいため、仲介では長期間売れないことが多くなります。

調整区域の物件を扱う買取業者は、建て替えの許可が取れるかどうかを調べたうえで、資材置き場や駐車場など住宅以外の活用も含めて価格を検討します。仲介で反応が無かった家でも、こうした業者に査定を依頼すると話が進むことがあります。

借地に建つ家・権利関係が複雑な家

横浜には、土地を地主から借りて家を建てている「借地権付き建物」も多く見られます。借地の家を売るには、原則として地主の承諾が必要で、譲渡承諾料を求められるのが一般的です。地主との関係がこじれていると、仲介ではまず売れません。

ほかにも、権利関係が複雑な家には次のようなケースがあります。

  • 兄弟など複数の相続人で共有している家
  • 何代も相続登記をしておらず、名義が祖父母のままの家
  • 隣地との境界がはっきりしていない家
  • 私道の持分が無く、通行や配管工事に他人の承諾が必要な家

こうした家は、一般の買主が手を出しにくい反面、権利調整の経験がある買取業者には扱える物件です。地主との交渉や共有者との調整、相続登記の手配まで、提携する司法書士・弁護士と一緒に進めてくれる業者もあります。

古い家を売る方法の比較|買取・仲介・古家付き土地・更地

古い家の売り方は、大きく分けて4つあります。不動産会社に直接買い取ってもらう「買取」、一般の買主を探す「仲介」、建物を残したまま土地として売る「古家付き土地」、解体してから売る「更地」です。傷みが激しい家や、横浜特有の土地の問題を抱えた家なら、手間とリスクが最も少ない買取がおすすめです。それぞれの特徴を見たうえで、最後に早見表で比べます。

不動産会社による買取の特徴

買取は、不動産会社が売主から直接家を買い取る方法です。買主を探す期間が無いので、査定から代金の受け取りまで、早ければ2〜3週間ほどで終わります。

買取の強みは、価格と時期が最初に確定することです。仲介のように「いつ売れるか」「値下げが必要か」を待つ必要が無く、相続人で分ける金額や、住み替えの資金計画をすぐに立てられます。

ほかにも、古い家の売主にとって助かる点が多くあります。

  • 建物の傷みや残った家具をそのままにして売れる
  • 内覧の対応や、近所に売り出しを知られる心配が無い
  • 不動産会社が買主なので、仲介手数料がかからない
  • 売主の契約不適合責任を免除する契約にできる

その代わり、買取価格は仲介で売れた場合の相場より低くなります。業者は買った家を解体やリフォームで再生して売るため、その費用と利益を差し引いて価格を出すからです。目安は相場の6〜8割程度ですが、古い家では「仲介では売れない」「売れても修繕費や解体費がかかる」ことも多く、手元に残る金額で比べると差は小さくなります。

仲介で一般の買主を探す場合の特徴

仲介は、不動産会社に売却活動を依頼し、一般の買主を探してもらう方法です。条件の良い家なら、相場に近い価格で売れるのが最大の利点です。

ただし、古い家では仲介の弱点が目立ちます。買主の多くは住宅ローンを使うため、再建築不可や市街化調整区域の家は融資が下りにくく、買主が見つかりません。雨漏りや傾きのある家は内覧で敬遠され、値下げを重ねても売れないまま、1年以上たってしまうケースもあります。

売れた後の責任も重くなります。一般の個人が買主の場合、引き渡し後に雨漏りやシロアリなど契約内容と違う不具合が見つかると、売主が修理費や代金の減額を求められることがあります(契約不適合責任)。古い家ほど見えない不具合が多く、売った後まで不安が残ります。

建物の状態が良く、駅に近い、道路条件も問題ないなど、一般の人が住みたいと思える家なら仲介も選択肢になります。

「古家付き土地」として売り出す方法

古家付き土地は、建物を解体せずに、土地の売り物として売り出す方法です。広告では「古家あり」「土地として販売」と表示し、買主は建物を解体して新築するか、リフォームして住むかを自分で決めます。

建物の価値をゼロとして売り出すので、解体費用を売主が先に払う必要が無く、固定資産税の住宅用地特例も売却まで続きます。建物の状態についても「現況のまま引き渡す」という条件をつけやすくなります。

一方で、買主は解体費用を自分で負担することになるため、その分の値引きを求められるのが一般的です。売り方としては仲介なので、買主が見つかるまでの期間はかかり、ローンの問題も残ります。再建築不可の土地は「建て替えられない土地」なので、古家付き土地として売り出しても買い手はほとんど付きません。

解体して更地にしてから売る方法

更地は、建物を取り壊して土地だけにしてから売る方法です。買主は建物の状態を気にせずに家を建てる計画が立てられるため、建て替え用の土地を探している人には見つけてもらいやすくなります。

ただし、古い家の売主にとってはリスクの大きい方法です。

  • 解体費用(木造でも100万円以上かかることが多い)を先に払う必要がある
  • 解体した翌年から、土地の固定資産税が上がる
  • 再建築不可の土地は、解体すると家を建てられない土地になり、売れにくくなる
  • 売れるまでの期間は仲介と同じで、時間がかかる

更地にして売るかどうかは、解体費用を売値で回収できるかどうかで判断します。詳しい判断の仕方は次の章で説明します。

売却価格・期間・手間・費用で比較した早見表

4つの方法を、売主が気になる項目で比べると次のとおりです。

項目買取仲介古家付き土地更地
売却価格相場の6〜8割程度相場どおりを目指せる解体費分の値引きが入りやすい相場どおりを目指せる
売れるまでの期間2〜3週間〜1か月程度数か月〜1年以上数か月〜1年以上数か月〜
売れる確実さ高い(価格を提示されれば確定)買主次第買主次第買主次第
片付け・解体不要(そのまま引き渡し可)片付けが必要なことが多い片付けが必要なことが多い解体と片付けが必要
仲介手数料かからないかかるかかるかかる
契約不適合責任免除にできる負うのが一般的免除の特約を付けやすい土地について負う
再建築不可の家売れるほぼ売れないほぼ売れない解体すると価値が大きく下がる

時間と手間をかけずに確実に売りたい方、建物が傷んでいる方、横浜特有の土地の問題を抱えている方には、買取が最も合っています。相場どおりの価格を目指したい場合も、まず買取の査定額を知っておけば、仲介で売り出すときの判断基準になります。

ボロ家は解体せずそのまま買取に出すのがおすすめな理由

ボロ家を売るときは、解体せずに建物があるまま買取に出すのがおすすめです。解体費用を払っても売値がその分上がるとは限らず、固定資産税が上がったり、再建築不可の土地なら価値が大きく下がったりするからです。ここでは、解体にかかる費用とリスクを数字で確認し、それでも解体したほうがよいケースも紹介します。

解体費用の目安と、費用を回収できないリスク

木造住宅の解体費用は、一般的に1坪あたり3万〜5万円程度が目安とされています。延床30坪の家なら90万〜150万円程度です。ここに、残った家具や家電の処分費、ブロック塀や庭木の撤去費、整地費が加わります。

横浜では、さらに費用がかさむ条件が重なりやすくなります。

  • 道路が狭く重機やトラックが入れず、手作業での解体になる
  • 階段の上の家で、廃材を人力で運び出す必要がある
  • 古い家でアスベストを含む建材が使われていて、除去費用がかかる
  • 擁壁や地中の古い基礎の撤去が必要になる

こうした条件では、同じ30坪でも費用が大きく上がり、200万円を超えることも珍しくありません。

問題は、解体費用をかけても、その分だけ売値が上がる保証が無いことです。買取業者は、建物つきの家を査定するときに、すでに解体費用を差し引いて価格を出しています。売主が先に解体しても、買取価格が上がるのは「業者が見込んでいた解体費」の分だけで、売主が実際に払った費用のほうが高くつくことも少なくありません。

簡単な例で比べてみます。土地の価値が2,000万円、業者が見込む解体費が150万円の家だとします。

そのまま買取解体してから売却
解体費用(売主負担)0円180万円(実際の見積額)
売却価格1,850万円前後2,000万円前後(更地の場合)
売れるまでの固定資産税・管理費引き渡しまで売れるまで更地の高い税額
手元に残る金額(概算)1,850万円前後1,820万円前後から税負担を差し引いた額

実際の見積りが業者の見込みより高ければ、解体しただけ損をします。解体した土地がすぐに売れなければ、更地の高い固定資産税を払い続けることにもなります。金額は家ごとに違うので、解体を考えている場合も、先に建物つきのままの買取査定額を出してもらってから比べるのが安全です。

【要追記】自社で扱った横浜市内の解体費用の実例(坪数・立地条件・金額)

更地にすると固定資産税が上がる

住宅が建っている土地には、固定資産税と都市計画税を軽くする「住宅用地の特例」があります。横浜市の場合、住宅1戸あたり200㎡以下の部分(小規模住宅用地)は、固定資産税の課税標準が6分の1、都市計画税が3分の1に抑えられています。200㎡を超える部分も、固定資産税が3分の1、都市計画税が3分の2になります。

家を解体すると、この特例が使えなくなります。固定資産税は毎年1月1日時点の状態で決まるので、解体した翌年度から、土地の税額が数倍に増えることがあります。

区分固定資産税の課税標準都市計画税の課税標準
小規模住宅用地(200㎡以下の部分)価格の6分の1価格の3分の1
一般住宅用地(200㎡を超える部分)価格の3分の1価格の3分の2
更地(住宅が無い土地)特例なし特例なし

売れるまで時間がかかる土地ほど、この税負担は重くなります。年をまたいで売れ残れば、その分だけ手元に残るお金が減ります。建物を残したまま買取に出せば、引き渡しまで特例が続くので、余計な税金を払わずに済みます。

再建築不可の土地は解体すると新たに建てられない

再建築不可の土地では、解体は特に慎重に考える必要があります。今ある家を取り壊すと、その土地には新しい家を建てられなくなるからです。

再建築不可の家に価値があるのは、「今ある建物をリフォームして使い続けられる」からです。買取業者も、建物をリフォームして賃貸に出す、住宅として再販するといった活用を前提に価格をつけています。解体してしまうと、建物を使う道が無くなり、資材置き場や家庭菜園くらいにしか使えない土地になります。結果として、解体前より売値が大きく下がってしまいます。

建物がかなり傷んでいても、再建築不可の家はそのまま買取に出してください。業者は、骨組みを残した大規模なリフォームなど、建物を活かす方法を検討したうえで価格を出します。

解体した方がよいケース

基本はそのまま買取がおすすめですが、次のような場合は解体したほうが有利になることがあります。

建物が倒壊しかけているなど、近隣に危険が及ぶ状態なら、売却の話を待たずに解体を検討します。屋根や外壁が落ちて通行人にけがをさせた場合、所有者が責任を問われるおそれがあるからです。

駅に近く広い道路に面した土地など、一般の人に土地として人気が出る立地なら、更地にすることで買主が早く見つかり、買取より高く売れる場合があります。この場合も、解体費用と売れるまでの期間の税負担を差し引いて比べることが前提です。

横浜市の解体補助が使える場合も、検討の余地があります。旧耐震の木造住宅を解体する場合などに補助を受けられる制度があり、詳しくは後の「横浜市の空き家に関する制度・相談窓口」で説明します。補助は解体工事の契約前に申請が必要なので、使う場合は順番に注意してください。

なお、相続した空き家の3,000万円特別控除は、買主が売却の翌年2月15日までに取り壊せば、建物つきのまま売っても使える場合があります。控除のために自分で解体する必要は無いことも覚えておいてください。

古い家の片付け・残置物はどうする?

古い家を買取に出す場合、家具や家電、日用品などの残置物は、片付けずにそのまま引き渡せることが多くあります。処分費用は買取価格から差し引かれますが、自分で業者を手配するより手間が少なく、総額でも割安になることが少なくありません。ここでは、そのまま売れるケース、自分で片付ける場合との比較、遺品整理が必要な相続物件の進め方を説明します。

家具や家電を残したまま買取してもらえるケース

買取業者の多くは、家の中に物が残ったままでも査定と買取に応じています。タンスや食器棚、冷蔵庫、布団、衣類、古い家電、庭の物置まで、まとめて引き取ってもらえるのが一般的です。

残置物ありで買い取ってもらえるのは、業者が解体やリフォームの工事と一緒に、残置物をまとめて処分できるからです。処分費用は査定額に含めて計算されるので、売主が別に支払う必要はありません。

ただし、次のものは引き渡し前に自分で持ち出すか、扱いを業者と決めておいてください。

  • 現金、預金通帳、印鑑、権利証などの貴重品・重要書類
  • 写真やアルバム、手紙など、思い出の品
  • 仏壇や神棚(供養や魂抜きを済ませてから処分するかどうか)
  • 貴金属や骨とう品など、価値があるかもしれない品

「何を残してよいか」は業者によって違います。査定のときに「残置物はどこまでそのままでよいか」「処分費用は買取価格に含まれているか」を確認し、契約書にも記載してもらうと、後のトラブルを防げます。

片付けを自分でする場合と業者に頼む場合の費用感

片付けの方法は、自分でする、不用品回収業者に頼む、買取業者に任せる、の3つです。

自分で片付ける場合、費用は自治体の粗大ごみの手数料程度に抑えられます。ただ、一軒家まるごとの家財となると量が多く、遠方から何度も通う交通費や時間がかかります。重い家具を階段で運び出すのは、高台の家が多い横浜では特に大変です。

不用品回収業者に頼む場合、費用は家の広さと物の量で決まり、一軒家まるごとなら数十万円かかることもあります。見積もりを取ってから依頼すれば、金額の目安はつかめます。

買取業者に任せる場合は、処分費用が買取価格から差し引かれます。売主が業者を探したり、立ち会ったりする手間がかからず、片付けが終わるのを待たずに売却の手続きを進められます。

方法費用手間向いている人
自分で片付ける粗大ごみ手数料など大きい近くに住んでいて、物が少ない人
不用品回収業者に頼む数十万円かかることも業者探しと立ち会いが必要仲介で売るため家を空にしたい人
買取業者に任せる買取価格から差し引きほとんど無い遠方に住んでいる人、早く手放したい人

貴重品や思い出の品だけを持ち出し、残りは買取業者に任せるのが、最も負担の少ない進め方です。

【要追記】自社の残置物処分の対応範囲と、処分費の目安

遺品整理が必要な相続物件の進め方

相続した実家には、親の遺品が手つかずのまま残っていることがよくあります。気持ちの整理がつかないまま、売却の話を進めるのは負担が大きいものです。

遺品整理は、次の順番で進めると無理がありません。

  1. 遺言書、通帳、権利証、保険証券など、相続手続きに必要な書類を探す
  2. 写真や形見など、家族で残したいものを相続人で話し合って持ち出す
  3. 貴金属や骨とう品など、価値がありそうなものは専門の業者に査定してもらう
  4. 残りの家財は、買取業者にそのまま引き取ってもらうか、遺品整理業者に依頼する

注意したいのは、相続放棄を検討している場合です。遺品を処分したり売ったりすると、相続を認めたとみなされ、相続放棄ができなくなるおそれがあります。借金があるかもしれない場合は、遺品に手をつける前に、司法書士や弁護士に相談してください。

相続人が複数いる場合は、誰が何を持ち出すかで揉めないよう、片付けの前に全員で一度話し合っておくと安心です。売却の時期が決まっていれば、それに合わせて遺品整理の期限も決めやすくなります。

横浜で古い家の買取価格が決まるポイント

古い家の買取価格は、建物ではなく土地の価値を中心に決まります。そこから、立地や道路の条件、擁壁や境界の状態、解体や残置物処分にかかる費用を差し引いて価格が出ます。どこが評価され、どこが減額されるかを知っておけば、提示された金額が妥当かどうかを判断しやすくなります。

古い家では建物の価値より土地の価値が中心になる

木造住宅の法定耐用年数は22年で、築20〜25年を過ぎると、建物の評価はほとんど残らないのが一般的です。築40年以上の家なら、査定上の建物の価値はゼロ、もしくは解体費用の分だけマイナスとして扱われます。

そのため、古い家の買取価格はおおむね次の式で考えられます。

買取価格 = 業者が再販売できる見込み価格 −(解体・リフォーム費用 + 残置物処分費 + 業者の諸経費と利益)

業者が再販売できる見込み価格は、周辺の土地の取引相場をもとに決まります。同じ築年数、同じ傷み具合の家でも、土地の相場が高いエリアなら買取価格は高く、相場が低いエリアなら低くなります。

建物に手を入れる前に査定を受けるべき理由も、この式にあります。リフォーム済みの家でも、業者が建物を解体する前提で査定すれば、リフォーム費用は価格にほとんど反映されません。

立地・駅からの距離・接している道路の状況

土地の価値を大きく左右するのは、立地と道路の条件です。

駅からの距離は、横浜でも価格差が大きく出るポイントです。駅から徒歩圏の土地は、再販売の買主が見つかりやすいため、業者も高めの価格を出せます。バス便のエリアや、駅から急な坂を上る高台の土地は、相場そのものが低くなります。

接している道路の状況は、建て替えができるかどうかに直結します。

  • 幅4m以上の公道に2m以上接している:建て替えに問題が無く、最も評価が高い
  • 幅4m未満の2項道路に接している:セットバックで敷地が減る分、評価が下がる
  • 道路に2m以上接していない、または建築基準法上の道路に接していない:再建築不可となり、評価が大きく下がる

車が入れるかどうかも重要です。車の入れない路地や階段の上の家は、工事費がかさむうえ、駐車場が無い家として買主が限られるため、評価が下がります。

擁壁・地盤・境界の状態

横浜の古い家で特に価格に影響するのが、擁壁の状態です。高さ2mを超える擁壁があり、その擁壁が古い基準でつくられている場合、建て替えのときに造り直しが必要になる可能性があります。造り直しの費用は数百万円単位になることもあり、その分が買取価格から差し引かれます。

業者は、擁壁について次の点を確認します。

  • 擁壁の高さと、検査済証など新しい基準でつくられたことを示す書類の有無
  • 大谷石積みや空石積み、増し積みなど、古い工法の擁壁かどうか
  • ひび割れやふくらみ、水抜き穴のつまりなど、劣化のサインがあるか

地盤も見られます。斜面地の盛土の上に建つ家や、地盤沈下で建物が傾いている家は、補強や改良の費用が減額要因になります。

境界がはっきりしているかどうかも重要です。隣地との境界標が無い、境界の確認書が無い場合は、売却前に測量が必要になることがあります。古い家ほど境界があいまいなケースが多いので、測量図や境界確認書があれば査定のときに見せてください。

買取価格が相場の何割くらいになるかの目安

買取価格は、一般に仲介で売れた場合の相場の6〜8割程度が目安とされています。

割合に幅があるのは、業者が再販売のためにかける費用が物件ごとに違うからです。土地の条件が良く、解体してすぐに新築用地として売れる家なら8割に近づきます。解体費が高くつく家、擁壁の造り直しが必要な家、再建築不可の家などは、6割を下回ることもあります。

物件の条件買取価格の目安
駅に近い、道路条件が良い、建物を解体すればすぐ売れる相場の7〜8割程度
築古で傷みが激しい、残置物が多い、解体費が高くつく相場の6〜7割程度
再建築不可、擁壁の造り直しが必要、借地・共有など権利の問題がある相場の6割を下回ることもある

ここでいう「相場」は、その家を仲介で売れた場合の価格です。再建築不可の家や市街化調整区域の家は、そもそも仲介で買主が見つからないことが多く、「仲介なら相場で売れる」という前提自体が成り立たない場合があります。こうした家では、割合よりも「確実に売れる金額」として買取価格を受け止めるのが現実的です。

提示された金額が妥当かどうかは、複数の業者の査定額を比べるとわかります。業者によって得意な物件や再販売の方法が違うため、同じ家でも査定額に差が出ます。

【要追記】横浜市内での自社の買取実績(エリア・物件の条件・相場に対する買取価格の割合)

横浜でボロ家の買取業者を選ぶときのポイント

ボロ家の買取では、どの業者に頼むかで価格も手間も大きく変わります。訳あり物件の実績があること、横浜の土地事情に詳しいこと、契約不適合責任や費用負担の条件が明確なことを確認し、複数の業者で比べると、納得できる価格で売りやすくなります。

再建築不可や訳あり物件の買取実績がある

古い家の買取では、業者が「その家を買った後にどう活かせるか」を知っているかどうかで、提示できる価格が変わります。

再建築不可の物件、擁壁のある土地、借地や共有名義の家などは、一般的な買取業者では査定を断られたり、極端に低い価格を提示されたりすることがあります。こうした物件の買取実績がある業者は、リフォームして賃貸に出す、隣地の所有者に売る、権利を整理してから再販するといった出口を持っているため、価格をつけられます。

実績を確認するときは、次の点を見てください。

  • ホームページに、再建築不可や訳あり物件の買取事例が具体的に載っているか
  • 自宅と似た条件(階段上、擁壁、借地など)の物件を買い取ったことがあるか
  • 権利関係の調整で、司法書士や弁護士と連携しているか

査定のときに「この家のような物件を、買い取った後にどう活用しますか」と聞いてみるのもおすすめです。具体的な活用方法を説明できる業者は、その分野の経験が豊富です。

横浜の土地事情に詳しい地域密着の業者か

横浜は、区ごと、さらに町ごとに土地の条件が大きく違います。同じ区内でも、駅前の平地と坂の上の住宅地では、相場も買主の層もまったく異なります。

地域密着の業者は、横浜市のがけ条例や狭い道路の整備促進路線、市街化調整区域での建築許可の取り方など、横浜ならではのルールに慣れています。周辺の取引事例や、その地域で求められている物件の種類も把握しているため、価格の根拠を具体的に説明できます。

全国展開の大手業者にも、資金力や販路の広さという強みがあります。地域密着の業者と大手業者の両方に査定を頼み、価格と説明の具体性を比べるのが確実です。

契約不適合責任を免除してくれるか

契約不適合責任とは、売った家に契約内容と違う不具合が見つかった場合に、売主が修理費の負担や代金の減額、契約の解除などに応じなければならない責任です。民法で定められていて、個人間の売買では売主が負うのが一般的です。

古い家は、雨漏り、シロアリ、配管の劣化、地中の埋設物など、売主自身も気づいていない不具合を抱えていることが多くあります。売った後に買主から修理費を請求されると、手元に残ったお金が減るうえ、精神的な負担も大きくなります。

買取業者が買主の場合、売主の契約不適合責任をすべて免除する特約を付けるのが一般的です。業者は不具合があることを前提に価格を決めているからです。契約書に「契約不適合責任を負わない」と明記されているかを必ず確認してください。

ただし、売主が知っていた不具合を隠して売った場合は、免除の特約があっても責任を免れません。雨漏りや傾き、過去の修繕歴など、知っていることは査定の段階で正直に伝えておくのが、自分を守ることにもつながります。

残置物の処分や解体費用を誰が負担するか

買取価格が同じでも、売主が負担する費用によって、手元に残る金額は変わります。査定額だけを見るのではなく、費用負担の条件まで確認して比べてください。

確認しておきたい項目は次のとおりです。

  • 残置物の処分費は買取価格に含まれているか、別に請求されるか
  • 解体費用は業者が負担するか
  • 測量費や境界確定の費用はどちらが負担するか
  • 相続登記や抵当権抹消の登記費用はどちらが負担するか

査定額が高く見えても、後から処分費や測量費を差し引かれて、結果的に他の業者より安くなることがあります。注意したいのは、契約後や引き渡し直前に「想定より処分費がかかった」「地中から埋設物が出た」などの理由で減額を求められるケースです。契約書に、どんな場合に価格が変わるのかが書かれているかも確かめておくと安心です。

複数の業者に査定を頼んで比べる

買取価格は業者によって差が出るため、2〜3社以上に査定を依頼して比べるのがおすすめです。

比べるときは、金額だけでなく、次の点も一緒に見てください。

  • 査定額の根拠(周辺の取引事例、解体費の見込みなど)を説明してくれるか
  • 残置物や解体、測量など、費用負担の条件
  • 契約不適合責任の免除が契約書に明記されるか
  • 決済・引き渡しまでのスケジュール

高い金額を提示して契約を急がせる業者や、根拠を聞いてもはっきり答えない業者は避けたほうが安心です。査定額の高さと説明のわかりやすさの両方で、信頼できる業者を選んでください。

古い家の買取の流れと期間

古い家の買取は、査定の申し込みから代金を受け取るまで、早ければ2〜3週間ほど、相続登記などの手続きが必要な場合でも1〜2か月程度で終わるのが一般的です。ここでは、申し込みから引き渡しまでの流れと、それぞれにかかる期間、用意しておく書類を説明します。

査定の申し込みから現地調査まで

査定は、電話やホームページのフォームから申し込みます。最初に伝えるのは、所在地、土地と建物の広さ、築年数、建物の状態、残置物の有無、相続や共有などの事情です。この情報をもとに、業者がおおよその価格を出す「机上査定」を行います。机上査定は、早ければ当日から数日で結果が出ます。

次に、業者の担当者が実際に家を見に来る「現地調査」を行います。建物の傷み、残置物の量、道路との接し方、擁壁や境界の状態などを確認し、あわせて役所で道路の種類や法令上の制限を調べます。現地調査には1時間前後、役所調査を含めて査定額が出るまでに数日から1週間ほどかかります。

遠方に住んでいて立ち会えない場合でも、鍵を預けて現地調査をしてもらえる業者が多くあります。

【図解案】査定申し込み→現地調査→価格提示→契約→決済・引き渡しの流れを5ステップで図示

価格の提示・条件の交渉・契約

現地調査が終わると、業者から買取価格と条件が提示されます。このとき、価格だけでなく次の条件も書面で確認してください。

  • 残置物の処分や解体の費用負担
  • 契約不適合責任の免除
  • 決済・引き渡しの時期
  • 価格が変わる場合の条件

条件に納得できたら、売買契約を結びます。契約時には、売買代金の一部(手付金)を受け取るのが一般的です。契約書には売主と買主がそれぞれ収入印紙を貼ります。

引き渡しの時期は、売主の事情に合わせて相談できます。相続人の話し合いが終わっていない、住み替え先が決まるまで待ってほしいといった希望も、契約前に伝えておけば調整しやすくなります。

決済・引き渡しまでにかかる期間の目安

売買契約から決済・引き渡しまでは、通常1〜4週間ほどです。決済の日には、司法書士が立ち会って所有権移転の登記を申請し、売主は残りの代金を受け取ります。同時に鍵を引き渡して、売却は完了です。

全体の期間の目安は次のとおりです。

段階期間の目安
申し込み〜机上査定当日〜数日
現地調査〜価格提示数日〜1週間
条件の確認〜売買契約数日〜1週間
契約〜決済・引き渡し1〜4週間
合計早ければ2〜3週間、通常1〜2か月程度

期間が延びる原因として多いのは、相続登記がまだ終わっていない、共有者の同意が取れていない、境界の確定に時間がかかる、といったケースです。これらに当てはまる場合は、早めに業者に伝え、並行して手続きを進めると全体の期間を短くできます。

用意しておく書類(権利証・固定資産税の納税通知書・相続関係の書類など)

売却に必要な書類は、早めにそろえておくと手続きがスムーズに進みます。査定の段階では手元にある書類だけで構いませんが、契約・決済までには次のものが必要です。

区分書類入手先・補足
権利登記済権利証または登記識別情報紛失している場合は、司法書士による本人確認などで代用できる
本人確認実印、印鑑証明書、本人確認書類印鑑証明書は発行から3か月以内のものを求められるのが一般的
税金固定資産税の納税通知書(課税明細書)毎年届くもの。見当たらなければ区役所で評価証明書を取る
物件測量図、境界確認書、建築確認済証、購入時の売買契約書ある分だけで可
相続遺産分割協議書、被相続人の戸籍謄本など相続登記が終わっていない場合に必要

古い家では、建築確認済証や測量図が見つからないことがよくあります。無くても買取はできるので、見つからない場合はその旨を業者に伝えてください。

購入時の売買契約書は、売却後の税金の計算で取得費(家を買ったときの価格)を証明するのに使います。見つからないと税金が高くなることがあるので、相続した家なら親の書類の中をよく探しておきましょう。

古い家を売るときにかかる費用と税金

古い家を買取で売る場合、仲介手数料はかからず、主な費用は印紙税と登記費用、利益が出たときの譲渡所得税です。相続した空き家なら、条件を満たせば3,000万円の特別控除で税金をゼロにできることもあります。売った後に手元に残る金額を正しく見積もるため、費用と税金を確認しておきましょう。

仲介手数料は買取ならかからない

仲介で家を売ると、買主を見つけてくれた不動産会社に仲介手数料を払います。上限は法律で決まっていて、売却価格が400万円を超える場合は「売却価格×3%+6万円」に消費税を加えた額が目安です。1,000万円で売れた場合、上限は39万6,000円(税込)になります(国土交通省の計算例)。

古い空き家については、2024年7月から特例ができました。売却価格が800万円以下の「低廉な空家等」の場合、仲介手数料の上限が30万円の1.1倍(税込33万円)まで引き上げられています(国土交通省)。安い空き家でも不動産会社が仲介を引き受けやすくするための制度ですが、売主から見ると、売却価格に対する手数料の割合は高くなります。

買取では不動産会社が直接の買主になるので、仲介手数料はかかりません。たとえば500万円の古い家なら、仲介では特例の上限で最大33万円かかる手数料が、買取ならゼロです。売却価格が低い古い家ほど、この差は大きく効いてきます。

印紙税・登記費用・測量費

買取でも、売主が負担する費用がいくつかあります。

印紙税は、売買契約書に貼る収入印紙の代金です。2027年3月31日までに作成される不動産売買契約書には軽減措置があり、契約金額ごとの税額は次のとおりです(国税庁)。

契約金額印紙税額(軽減後)
500万円超1,000万円以下5,000円
1,000万円超5,000万円以下1万円
5,000万円超1億円以下3万円

登記費用は、名義や担保の整理にかかる費用です。住宅ローンの抵当権が残っている場合は抹消登記が必要で、登録免許税は不動産1件あたり1,000円です。相続登記が終わっていなければ、相続登記の登録免許税(固定資産税評価額の0.4%)がかかります。いずれも司法書士に依頼する場合は、別に報酬がかかります。

測量費は、隣地との境界がはっきりしていない場合にかかる費用です。境界を確定する測量は、隣地所有者の立ち会いなどが必要で、数十万円かかることもあります。買取では、業者が測量をしないまま「現況のまま」で買い取ってくれる場合も多いので、査定のときに確認してください。

売却益にかかる譲渡所得税

家を売って利益が出た場合は、譲渡所得税(所得税・住民税)がかかります。利益は次の式で計算します。

譲渡所得 = 売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)

取得費は、その家を買ったときの価格から、建物の価値の減少分を差し引いた金額です。相続した家の場合、親が買ったときの価格と時期をそのまま引き継ぎます。購入時の売買契約書などが無く取得費がわからないときは、売却価格の5%を取得費として計算するため、税金が高くなりやすくなります。

税率は、売った年の1月1日時点で所有期間が5年を超えているかどうかで変わります。

区分所有期間所得税住民税合計(復興特別所得税を含む)
長期譲渡所得5年超15%5%20.315%
短期譲渡所得5年以下30%9%39.63%

相続した家は、親の所有期間を引き継ぐため、親が長く住んでいた家なら長期譲渡所得になるのが一般的です。売却で利益が出た場合は、売った翌年の2月16日から3月15日までに確定申告をします。

相続した空き家の3,000万円特別控除が使える条件

親が一人で住んでいた家を相続して売る場合、「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除」を使えば、譲渡所得から最高3,000万円を差し引けます(国税庁)。古い家の売却では、この控除で税金がゼロになるケースも少なくありません。

主な条件は次のとおりです。

  • 1981年(昭和56年)5月31日以前に建築された家であること
  • マンションなどの区分所有建物ではないこと
  • 相続の直前まで、亡くなった親が一人で住んでいたこと(老人ホームなどに入所していた場合も、一定の要件で対象になる)
  • 相続してから、事業や貸付け、居住に使っていないこと
  • 相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること
  • 売却価格が1億円以下であること
  • 親子や夫婦など、特別な関係のある人への売却ではないこと
  • 2027年12月31日までの売却であること

売り方にも条件があり、建物を耐震基準に適合させてから売るか、取り壊して土地だけを売る必要があります。2024年1月1日以後の売却からは、売った翌年の2月15日までに買主が耐震改修や取り壊しをした場合も対象になりました。古い家をそのまま買取業者に売り、業者が解体する場合でも、期限内に取り壊されれば控除を使える可能性があります。

相続人が3人以上いる場合、2024年以後の売却では、1人あたりの控除額の上限は2,000万円です。

控除を受けるには、家のある市区町村から「被相続人居住用家屋等確認書」の交付を受け、確定申告で提出する必要があります。横浜市の場合、申請先は建築局住宅政策課です。業者が取り壊す場合は、売買契約書に取り壊しの時期を明記してもらうなど、条件を満たせるように事前に業者と打ち合わせてください。詳しい適用の可否は、税務署や税理士に確認すると確実です。

横浜市の空き家に関する制度・相談窓口

古い空き家は、放置すると税金の負担が増えたり、行政から指導を受けたりするおそれがあります。横浜市には、空き家の解体や耐震化の補助制度と、売却や活用を相談できる無料の窓口があります。相続登記の義務化もあり、空き家を持っている方は早めに動き出すほど選択肢が広がります。

放置するとどうなる?特定空家等に指定されるリスク

空き家を放置して管理が行き届かなくなると、「空家等対策の推進に関する特別措置法(空家法)」にもとづき、市から指導を受けることがあります。

倒壊のおそれがある、衛生上有害である、景観を損なっているなど、周囲に悪影響を及ぼしている空き家は「特定空家等」に指定されます。2023年12月13日に施行された改正空家法では、そのまま放置すれば特定空家等になるおそれがある空き家も「管理不全空家等」として指導の対象になりました。

指導に従わず、市から勧告を受けると、固定資産税の住宅用地特例が外れます。建物が建っていても、更地と同じ高い税額になるということです。さらに命令に従わない場合は50万円以下の過料、最終的には行政代執行で建物を取り壊され、その費用を請求されることもあります。

指導や勧告を受けるまで放置していなくても、空き家には次のようなリスクがあります。

  • 屋根材や外壁の落下、ブロック塀の倒壊で、通行人や隣家に被害を与える
  • 雑草や害虫、不法投棄、放火など、近隣とのトラブルの原因になる
  • 雨漏りやシロアリで建物の傷みが進み、売るときの価格が下がる

建物の状態が悪くなるほど、買取価格も下がっていきます。使う予定の無い空き家は、傷みが進む前に査定を受けておくのが得策です。

横浜市の空き家に関する補助制度と相談窓口

横浜市には、古い空き家の解体や耐震化に使える補助制度があります。解体・売却に関わる補助制度は、横浜市の空家の解体・売却に関する支援制度のページにまとめられています。

制度内容補助額
住宅除却補助2000年5月末以前に着工し、耐震性が低いと判断された住宅の解体1981年5月末以前の建物:上限50万円/1981年6月〜2000年5月末の建物:上限20万円(非課税世帯は40万円)
建築物不燃化推進事業補助重点対策地域(神奈川・西・中・南・磯子区の一部)などにある1981年5月末以前の建物の解体解体費の上限150万円
木造住宅耐震診断士派遣2000年5月31日以前に着工した2階建て以下の木造住宅の耐震診断無料
木造住宅耐震改修補助耐震診断で評点が1.0未満の木造住宅の改修上限115万円(非課税世帯は155万円)
崖地防災対策工事助成高さ2m超・傾斜30度以上の崖の擁壁工事など工事費の3分の1、上限400万円

補助制度は、いずれも工事の契約や着工の前に申請し、交付決定を受ける必要があります。先に工事を始めてしまうと対象外になるので注意してください。受付期間や予算は年度ごとに決まるため、使いたい場合は早めに市に確認しましょう。

売るか、活用するか、まだ決めていない段階なら、横浜市住宅供給公社が運営する「空家の総合案内窓口」に無料で相談できます。電話番号は045-451-7762で、受付は平日の10時から16時まで(12時から13時を除く)です。相談内容に応じて、司法書士会や土地家屋調査士会、弁護士会などの専門家団体も紹介してもらえます。

売却を決めている場合は、買取業者に直接査定を依頼したほうが話は早く進みます。補助制度を使って解体するか、そのまま売るかで迷う場合も、買取業者に両方の場合の査定額を出してもらえば判断しやすくなります。

相続登記の義務化で早めの手続きが必要な理由

2024年4月1日から、相続登記が義務化されました。不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に相続登記をしなければならず、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になります(法務省)。

義務化の前に相続した不動産も対象です。2024年4月1日より前に相続した家で、まだ登記をしていない場合は、2027年3月31日までに相続登記をする必要があります。

相続登記は、売却のためにも欠かせません。家を売って買主に名義を移すには、まず相続人の名義に変える必要があるからです。登記をしないまま放置していると、相続人の誰かが亡くなって次の相続が始まり、関係者がどんどん増えていきます。そうなると、全員の同意を集めるだけで何か月もかかり、売りたいときに売れなくなってしまいます。

相続人どうしで話がまとまっているうちに、相続登記と売却をまとめて進めるのが安全です。買取業者の多くは司法書士と連携していて、相続登記から売却までを一緒に手配できます。

横浜の古い家・ボロ家の買取でよくある質問

横浜の古い家を買取に出すときによく寄せられる質問に答えます。

築50年以上の木造でも買い取ってもらえる?

買い取ってもらえます。築50年以上の木造住宅でも、買取業者は土地の価値をもとに価格をつけるので、築年数だけを理由に断られることはほとんどありません。建物の評価はゼロ、または解体費の分だけマイナスで計算されますが、土地として使える限り値段はつきます。耐震性が低い旧耐震の家でも同じです。

相続登記がまだ終わっていなくても売れる?

査定や売却の相談は、相続登記の前でもできます。ただし、売買契約の決済までには、相続人の名義に変える相続登記を済ませる必要があります。多くの買取業者は司法書士と連携していて、相続登記の手続きを売却と並行して進められます。遺産分割協議がまとまっていれば、登記から決済まで一緒に手配してもらうのが効率的です。

住みながら買取の相談をしてもいい?

住みながらでも相談できます。査定や現地調査は住んだままの状態で受けられ、引き渡しの時期も、住み替え先が決まってからにするなど相談して決められます。住み替え資金のめどを早く立てたい方にとっては、売却額が早く確定する買取は使いやすい方法です。売った後も住み続けたい場合は、家を売って賃貸で住み続ける「リースバック」を扱う業者もあります。

兄弟で共有している家は売れる?

家全体を売るには、共有者全員の同意が必要です。兄弟の一人でも反対していると、家全体の売却はできません。全員が売却に同意していれば、通常どおり買取で売れて、代金を持分に応じて分けられます。話がまとまらない場合でも、自分の持分だけなら単独で売れるので、共有持分の買取を扱う業者に相談する方法があります。

雨漏り・シロアリ・傾きがあっても大丈夫?

大丈夫です。雨漏りやシロアリ被害、建物の傾きがある家も、買取業者はそれを前提に査定し、契約不適合責任を免除する契約で買い取ります。修理してから売る必要はありません。知っている不具合は査定の段階で正直に伝えておけば、売った後に責任を問われる心配もありません。

まとめ|横浜の古い家は手を加えず、まず買取査定を

横浜の古い家・ボロ家は、解体も片付けもリフォームもせず、今の状態のまま買取査定を受けるのが最も損の少ない売り方です。

  • 築40年以上、雨漏り、空き家、残置物ありでも、買取なら土地の価値をもとに値段がつく
  • 斜面地や擁壁、狭い道路、再建築不可、市街化調整区域など、仲介で売れにくい横浜特有の家ほど買取が向いている
  • 解体すると、費用を回収できないおそれがあるうえ、固定資産税が上がり、再建築不可なら土地の価値が大きく下がる
  • 買取は仲介手数料がかからず、契約不適合責任も免除にでき、早ければ2〜3週間で売却できる
  • 相続した空き家なら、3,000万円特別控除が使えるか事前に確認し、相続登記も早めに済ませる

迷ったら、まずは訳あり物件の実績がある買取業者2〜3社に、建物つきのままで査定を依頼してください。査定額と費用負担の条件を比べれば、どこに、いくらで売るのが一番よいかがはっきりします。

※掲載情報が誤っている場合があります。最新情報は各サービスの公式HPにてご確認ください。

この記事を書いた人

井上のアバター 井上

横浜のおすすめ情報を発信していきます。

目次